011 うかつ謝り
相手を思いやる江戸しぐさ 011
「うかつ謝り」(うかつあやまり)
雑踏でのトラブルを避ける両成敗!
ぼんやりしていて注意が行き届かない様を
「うかつ」というが、
このような状態を江戸っ子は嫌った。
「うかつ謝り」とは、
自分の注意のなさを詫びること。
例えば、雑踏で足を踏まれた時、
状況からすれば踏んだ方が悪いので、
「とんだ粗相を致しました」と謝るが、
踏まれた方も、
踏まれる様な所に足を出したという事で
「こちらこそうっかりしました」
と自分のうかつさを謝った。
些細なことから大事になることを、
互いに謝る事で解消する大人の対応である。
勿論、踏んだ側から先に声お掛けるのは言うまでもない!