026 見舞いしぐさ
相手を思いやる江戸しぐさ 026
「見舞いしぐさ」(みまいしぐさ)
同業者同士で助け合い!
見舞いと言っても、病気でふせっている人を元気づけるために訪れることではない。
見舞いしぐさとは、いわば陣中見舞いのこと。この場合の「陣」とは、店のことだ。
親しくしている店や、同業仲間の店の主人が、仕事や休養などで店を離れるとき、
留守を預かる番頭以下を慰労することである。
お互い様の行為で、同業として友人として、大黒柱の主人のいない間でも、
商売に支障がないよう、その店を盛りたてたのだ。