021 喫煙しぐさ
相手を思いやる江戸しぐさ 021
「喫煙しぐさ」(きつえんしぐさ)
相手が吸わなければ吸わないのが基本!
江戸時代に庶民レベルまで行き渡ったのがタバコである。
はじめは贅沢品であったが、各地でタバコの栽培が盛んになり刻みタバコが流通した。
喫煙に対しては常識的な決まりがあった。
まず、歩きながら吸わない。火事を予防するためだ。必ず座って吸うこと。
灰皿の用意がなければ吸わない。灰皿が置かれてない場所は禁煙だった。
ポイ捨てなどとんでもない。往来は城へ続く廊下と考えられていた。
また料理屋などの店でも、相手が吸わない人であれば吸わない。
このようなしぐさを「喫煙しぐさ」と呼んだ。