032 呑気しぐさ
相手を思いやる江戸しぐさ 032
「呑気しぐさ」(のんきしぐさ)
のんびり気長に育てる心構え!
スピードが重要視され、のんびり待つということがなくなってきた現代。
新入社員にしても、早く一人前になることを望む傾向にある。
江戸の場合は、むしろのんびり構え、気が熟すのを待った。
簡単な失敗をしても頭ごなしに怒るのではなく、
気長に成長を待つ懐の大きさがあった。これを「呑気しぐさ」といった。
一度の失敗を理由も聞かずに頭ごなしに怒ると、失敗を恐れ余計な失敗を生みだすものだ。少しずつでも仕事をしっかりと覚えることを求めた。
また相手の不始末から起こったことでも、相手の気持ちを斟酌して鷹揚に構えた。